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スルーホール機

実装基板の量産では、SMTだけでは完結しない工程が少なくありません。電源部やコネクタ周辺、リード部品を含む基板では、安定した挿入品質と生産性を両立できるスルーホール機の選定が、歩留まりや工数に大きく影響します。

このカテゴリでは、スルーホール実装に用いられる装置を中心に、用途の違い、選び方の考え方、関連設備とのつながりまでを整理しています。自動化を進めたい現場はもちろん、手作業工程の削減や品質のばらつき対策を検討している場合にも比較しやすい内容です。

基板実装工程で使用されるスルーホール機のイメージ

スルーホール機が活躍する工程

スルーホール実装では、リード部品やジャンパーワイヤーを基板の穴に正確に挿入し、その後のはんだ付け工程へ安定して受け渡すことが重要です。対象部品の形状やピッチ、段取り替え頻度によって、求められる装置の構成は大きく変わります。

とくに量産ラインでは、単に挿入できるだけでなく、スループット、部品供給の柔軟性、停止時間の少なさ、オペレーターの扱いやすさが重要になります。こうした観点から、ジャンパーワイヤー専用機、アキシャル部品向け、ラジアル部品向けといった分類で装置を見ると、導入検討が進めやすくなります。

対象部品に応じた主な装置の考え方

スルーホール機は、挿入対象に合わせて適した方式を選ぶことが基本です。ジャンパーワイヤーを高速で処理したいケースと、アキシャル部品やラジアル部品を多品種で扱いたいケースでは、必要な供給方式や段取り性が異なります。

たとえば、配線用ワイヤーの自動挿入を重視するなら、ワイヤースパンへの対応範囲や材料ロスの抑制が選定ポイントになります。一方で、アキシャル部品・ラジアル部品では、入力数の拡張性、部品補給時の停止有無、検証機能の有無が、量産時の運用効率を左右します。

Universal Instrumentsの代表的な構成例

Universal Instrumentsは、スルーホール工程向けの装置群で知られており、対象部品ごとに役割の異なる機種を展開しています。実際のライン設計では、部品種別に応じて装置を使い分けることで、品質と生産性のバランスを取りやすくなります。

ジャンパーワイヤー用途では、Universal Instruments ジャンパーワイヤー88が代表例です。幅広いワイヤースパンに対応しやすく、工具変更を頻繁に行わずに運用したい現場に向いた考え方の装置です。基板品質や材料ロス低減を重視する場面でも検討しやすい構成といえます。

アキシャル部品とジャンパーワイヤーのシーケンス・挿入を想定するなら、Universal Instruments VCD 88HTのような機種が参考になります。高い処理能力に加え、入力数の拡張や補給時の停止抑制といった運用面の利点は、多品種生産や連続稼働を意識するラインで重要です。

ラジアル部品向けには、Universal Instruments ラジアル88HTのように、複数のスパン構成へ対応しやすい装置があります。部品タイプが変わっても一定の処理性能を維持しやすい点は、手挿入工程の削減や、設置スペース当たりの生産性向上を狙う場合に有効です。

選定時に確認したいポイント

装置選定では、カタログ上の処理速度だけで判断しないことが大切です。実際には、対応部品の種類、供給入力数、基板搬送方式、段取り替え時間、オペレーターインターフェース、保守のしやすさまで含めて評価する必要があります。

また、品質面では挿入精度やエラー率、材料廃棄の抑制、後工程ではんだ付けしやすい状態で基板を受け渡せるかも重要です。自動ロード/アンロードの有無や、部品検証機能のような補助機能は、設備停止の低減やトレーサビリティの観点でも役立ちます。

人手作業が残る工程との兼ね合いを見ることも欠かせません。前後工程ではんだ付けステーションを併用するケースでは、手修正のしやすさや作業分担も含めて設備構成を考えると、導入後の運用が安定しやすくなります。

関連工程との組み合わせで見る実装ライン

スルーホール機は単独で完結する設備ではなく、前後の実装・補修工程との連携が前提になります。たとえば、自動挿入後に部分修正や不良解析が必要になる場合は、導電性リワークシステムのような関連カテゴリも合わせて確認しておくと、設備全体の見通しが立てやすくなります。

さらに、混載基板や高密度基板では、スルーホール部品だけでなくBGAなど別工程の補修を想定する場合もあります。そのような現場では、チップセット溶接機 BGAのような周辺カテゴリまで視野に入れることで、ライン全体の柔軟性を高めやすくなります。

手作業削減と品質安定化の両立

スルーホール工程では、熟練作業者に依存しやすい挿入作業を機械化することで、品質のばらつき抑制と生産能力の平準化を図れます。とくに、繰り返し量の多い基板や、一定品質を継続して求められる製造現場では、自動化による効果が見えやすい分野です。

一方で、すべてを自動化するのが最適とは限りません。対象部品の比率、生産ロット、品種切替の頻度を見ながら、専用機・汎用機・手修正工程のバランスをとることが、現実的な設備投資につながります。重要なのは、量産性と運用性の両方を基準に評価することです。

導入検討時によくある見方

高速処理が必要なら何を重視すべきですか

単純なCPHだけでなく、実際の対象部品、補給時の停止有無、段取り替え頻度を合わせて確認するのが基本です。連続運転を重視する現場では、供給系の拡張性や補給性が実効生産性に直結します。

多品種生産でもスルーホール機は有効ですか

有効ですが、入力数の柔軟性やプログラム編集のしやすさ、オペレーター画面の扱いやすさが重要になります。多品種対応では、装置性能そのものに加えて運用のしやすさが結果を左右します。

まとめ

スルーホール実装の自動化では、対象部品に合った装置方式を選び、前後工程まで含めてライン全体で最適化する視点が欠かせません。ジャンパーワイヤー、アキシャル、ラジアルといった用途ごとの違いを押さえることで、比較検討はぐっと進めやすくなります。

このカテゴリでは、Universal Instrumentsの代表的な装置例を含め、実装現場で検討しやすい切り口でスルーホール機を確認できます。生産性向上、手作業削減、品質安定化を目指す際の比較材料として、用途や運用条件に合う製品を見極めてみてください。

























































































































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